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日本版画協会について

 日本版画協会は、1931(昭和6)年1月、日本創作版画協会(1918年結成)の会員を中心に、洋風版画会(1929年結成)と無所属の作家たちが結集して発足しました。発足時の会員は42名。会長に岡田三郎助を迎え、旭正秀、石井鶴三、織田一磨、恩地孝四郎、川上澄生、小泉癸巳男、永瀬義郎、長谷川潔、平塚運一、藤森静雄、逸見享、前川千帆、山本鼎ら、当時の創作版画を代表する作家たちが名を連ねています。

 結成の目的としては、「版画美術の振興を図る」とし、具体的な事業としては、1「版画の国際的展観」、2「官立美術学校に版画科設置の促進」、3「新作版画の定期展観」などが掲げられています。
 第1の「版画の国際的展観」は、1934(昭9)年のパリで「日本現代版画とその源流展」を開催したのを皮切りに、1936(昭和11)年にジュネーブとマドリードで、また同年から翌年にかけてサンフランシスコ・ニューヨーク・ロンドン・リヨン・ベルリンなど欧米9都市を巡回する現代版画の展覧会を開催しました。戦後も、アメリカ・イスラエル・オーストラリア・韓国・スイス・スウェーデン・ニュージーランド・ポーランド・メキシコ・ユーゴスラビア・台湾などの各国で、日本版画協会の海外展を数多く開催したほか、会員諸氏の国際展における相次ぐ受賞などにより、日本現代版画の国際化に大きな役割を果たしてきました。
 第2の「官立美術学校に版画科設置の促進」は、日本創作版画協会時代からの課題です。1935(昭和10)年に東京美術学校に「臨時版画教室」が開設され、実現に一歩近づくかのような動きがありましたが、戦時下の1944(昭和19)年に廃止され、正式な設置は東京藝術大学スタート後の1958(昭和33)年まで待たなければなりませんでした。その後は、多くの会員諸氏の努力によって、各美術系の大学に版画科が確立され、活気ある状況を見るにいたりました。
 第3の「新作版画の定期展観」は、1931(昭和6)年9月に第1回版画展を開催しましたが、パリ展を開催した1934(昭和9)年と1945(昭20)年の終戦時の混乱期を除いて、本年まで休みなく開催を続けております。
 本展では、会員の作品発表だけでなく、公募部門を設けて、国内外を問わず新人作家の発掘、育成も続けており、新進作家の登竜門としての役割も果たしてまいりました。また、不定期ではありますが、海外作家の作品を招聘した特別陳列を開催し、海外の版画家との交流を積極的に図っております。
 このほか、戦前より「巡回展」制度をとり、各地で協会巡回展を開催してきました。1972(昭47)年には、現代版画の啓蒙普及という初期の目的が一応達せられたとして終了しましたが、1982(昭57)年に再び復活させ、現在に至っております。

 本会は、1970(昭45)年に法人化され、2013(平成25)年9月には一般社団法人として認可を受けましたが、今後も日本で唯一の職業的版画作家による絵画集団として、幅広い芸術活動を続け、国内外の現代版画の発展にさらに大きく貢献してまいりたいと願っております。